小澤征爾とブザンソン国際指揮者コンクールと堀越千秋

9月12日
53年前の今日(1959年)
ブザンソン国際指揮者コンクールで
小澤征爾が優勝した。
・・・これって何だったのかな、
当時の日本はどう感じたんだろうな、
事実はどうであれ、
若者ががむしゃらに世界へ飛び出して行った時代だったのかな。
小田実が「何でも見てやろう」を書いたり、
開高健が芥川賞とったのも同じ頃。

なんて思っていたそんな日の朝に・・・

今朝の朝日新聞に
知人の堀越千秋氏が文を寄せていた。
氏はスペイン在住の画家でありカンタオール(フラメンコの男性歌手)の第一人者でもあり
私より10歳も年上だが親しくさせていただいている。
で、文章の内容は、
ご存知の方も多いとおもうが
先日話題になったスペインの教会の壁画が「修復」されて、
キリストがお猿さんみたいになってしまった話について。
要点を書くと、
そもそも修復は画家にやらせてはダメ(画家は直すのではなく自分の絵を描きたい)、
今回の話よりも実はプラド美術館で行われた修復のほうが、とんでもなくひどい、
そして、ここから先は記事をそのまま記します、
「修復は、現代の音楽家が昔の作曲家の作品を解釈して演奏する行為に似ている。
一つひとつのタッチに宿る思いをくみ、守り、未来へとつなぐのは、
科学的で、創造的で、尊敬されるべき仕事なのだ」
良いこと言うじゃぁありませんか。

で、何を思ったかというと「日本の修復」
現在の日本でよく言われる閉塞感、
で、対して高度成長期の勢い、行動力。
60年前後の日本には
荒削りでもここでいう「画家」の存在が注目され
現在は、ここでいう「修復家」が求められているのではないのかな、と。

本当の成熟を体験できる時代になってきている、という取り方をしたいなぁ。

今回の一言:んにしても、政治を修復して欲しい