2013年05月

201「ジョルジュ・ムスタキが亡くなった」

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ジョルジュ・ムスタキが亡くなった

23日、ジョルジュ・ムスタキが療養先のニースで亡くなった。

日本のメディアでは
このニュースはそんなに取り上げられなかったように感じた。
もっぱら、
政治家のなんだかんだの発言とか
お好み焼ミックスによる株価暴落のほうが
取り上げるべき事項と判断したんでしょうね、
そんなことまっいいか。
私にとって先週のニュースは
「ドアーズ」キーボード奏者 R・マンザレクの訃報が残念で、
ムスタキの死は悲しい。

代表曲のMa Solitude/私の孤独
を改めて聴いた。
私の孤独、名タイトル、深いですね。
「私は孤独」でもなく「私と孤独」でもなく
My、私の持っている、私自身の孤独・・・
まあ、そんなことは私のようなものが改めて書くことでもないので・・・

彼は
シャンソン歌手とは一線を画している。
作風、風貌、活動、どれをとってもと言っても言い過ぎではない。
あのピアフと愛人関係の時期もあったのにもかかわらず、
同様のイブ・モンタンのようにシャンソンシャンソンしていないのは、
彼の出生にあるのは間違いない。
ややこしいが彼はエジプト出身のギリシャ系ユダヤ人。
だからこそ、なんて、本当に思わせる音楽なんだよね。

ここで、さて、このまま真面目なうんちく言っていても面白くないので
コラムン特有の切り口で1話。
ムスタキとまではいかないが
周知の理解と異なる出身ルーツを持つ、
人々を披露しちゃいます。

That's学:

オードリー・ヘップバーン:イギリス人とオランダ人の間でベルギーで生まれる
アダモ:こてこてのフランス人と思いきやイタリア生まれのベルギー人
さて
ここからが本領発揮
ミヤコ蝶々:生粋の浪速っ子だと思ったら大間違い。東京都中央区日本橋小伝馬町生まれの江戸っ子
藤田まこと:これまた同じく、東京都豊島区池袋生まれ
それじゃあ、逆はというと
森光子:東京下町のおかみさんと思いきや、京都府京都市出身

ここまで書いてきて
だからだんだんだ?と本気で思ってきたので終わりにします。

PS
心配だから調べてみたら・・・
イブ・モンタンはイタリア出身だった、あれまぁ。

今回の一言:
私はこてこての
横浜在住都民です。









200「そう、コラムン200回を迎えました。で、村上春樹」

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そう、コラムン200回を迎えました。で、村上春樹

2011年11月に平日に書き続けて12年の4月に
約半年で100回、
そこから形を少し変えて約1年後の13年の5月、
今回で200回を迎えることができました。
お付き合いいただきありがとうございます。
感謝感謝。

で、一応区切りで何を書こうかな、とぼーっと考えてみた。
多崎騒ぎもひと段落したところなので
そこで畏れ多くも村上春樹のことを書こうと。
ただ、私のつたない知識と感性でブツブツ書いてもなんですので
関係雑誌のご紹介にとどめさせてもらいます。

「ニューズウィーク日本版」
http://www.newsweekjapan.jp/magazine/100650.php
今発売されている
この雑誌で村上春樹の事を、
実によく分析というか解析というか、紹介というか
何というのかともかく取り上げている。
村上春樹が気になる方は(ファンの方だけでなく)
ぜひともお読みいただくことをお勧めする。
実に何故にしてブームを巻き起こすのか
文章、物語だけではなく、その人物像から
本当によく書かれた内容のある物です。

個人的素人見解にすぎませんが
その内容の鋭さは
雑誌の特性から
海外のジャーナリスト、作家、翻訳家達が
寄稿しているという点にあると思う、
アメリカ、ノルウェー、中国、韓国、フランスと。
前にこの場でも書いたことがあるが、
私は数年前、東大の駒場校舎で行われた
村上春樹作品を翻訳している各国の翻訳家たちによる
トークセミナーに参加したことがある(場所が東大の講堂だっただけ)。
その時に初めて強く思ったのは
村上作品は、翻訳されることにより昇華される、
翻訳者たちによって逆分析されるからこそ、
というか
そうされることが必然であるがごとくの文章、ストーリーであるからこそ
面白くなるんだなと。
と、素人のぶつぶつはここまでで
ともかくこの雑誌を手に取ってお読みいただくことをお勧めする。

村上春樹自身
多大に支持されること同時に
大きな批判にさらされる、本当に、まったく。
私はファンと言えばファンですが、
常にブームとか批判に関してはどちらでもなく
So What?であり、面白くも思うしつまらなくも思う、
それだけで大騒ぎしてほしくないよなぁ、というところだ。
作家自身も間違いなくそう思っていると思う、というか
よくエッセイでそのように書いているよね。

今回の一言:
スタンゲッツをはじめ
西海岸の白人ジャズが好き。
私も。
で、
セルニアス・モンクも好き。
私も。
僭越ながら・・・。


PS
本文と全然関係ない話。

遂に見た!!!

昨日の朝
新横浜の駅で
新幹線に乗るときに
列車がホームに入ってきたら
後ろの方からごそごそと一列になって
男性が5人ほどあらわれた。
何か雰囲気が変・・・
改めてみると
列中の3人の腰はロープで繋がれている。
そう!
犯人というか犯罪者の護送の場面に遭遇した!!!
列の前後はスーツを着たごつい感じの男性、いかつい目で間違いなく刑事。
中の三人は坊主頭で、サンダルとか薄汚れたスニーカーを履いてて
服装もなんだか薄汚れている感じで、手錠はしていなかった。
そうそう、なんといっても目つきが悪い。
周りの人もすぐに気が付いて、ホームの上は何だか変な雰囲気になった。
で、
(隣の席とかに座られたらやだなーーー、こわいなーーー)なんて思っていたら
隣の車両に入っていった、みんなが乗車してから、最後に。

本当、ジャンジャンジャーーーンの世界でした。


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199「メディアに対するネオフォビア(新規恐怖)・プラトンによるソクラテスの引用」

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メディアに対するネオフォビア(新規恐怖)・プラトンによるソクラテスの引用

わっわっわっ
どうしちまったんだ、わたくし大丈夫でしょうか?!
第一こんなタイトルで読んでいただける人がいるのか・・・。

たまには背伸びしてわけわからんままにこんなこと書いてしまっているのではないのです。
最近読んだ本に面白いことが書いてあったので
是非ともこの場を借りて紹介したいと思った次第でありまして。

前にこの場でも書きましたが
私もそうですが
知識というフィールドにおいての
テクノロジー優先的な流れに関しては
批判的な考えを持っているひとが
多くいるように思う。

例えば
ネットで検索した情報なんてすぐに忘れてしまうというウィキペディアの功罪や
電子ブックで文学を読んではたしてどんなものなのかとか、
それらは
うわっつらの知識であり
はかなく、しろばんばのごとく消え去ってしまうのではないのか、
という言い草だ。
この手の批判は
ニューメディアが出てくるたびにも、大勢ではないにしても、常にその危機が語られている。
体験している範囲でもテレビがそうであるし・・・子供のころTVを見すぎるとバカになるぞなんて言われたよね・・・
そして近年ネットでも同じような危機説が語られている。
それがメディアに対するネオフォビア(新規恐怖)ということであり
かくある私も同様に
上記のごとく感じているわけだ。

実は古くはラジオが登場した時もそうであるし
電話が登場した時も同じような危惧が語られたそうだ。
そしてさらにさらに驚くべきことには
古代ギリシャの哲学者プラトンは著書「パイドロス(BC370年代)の中で
ソクラテスの口を借りて「文字」を批判している。なんと「文字」の発明をだ。
要は文字というメディアの発明により
人間は覚えている自分の言葉で語る能力が衰え
ひいてはそれが人類の軽薄さを助長すると書いているのだ!
その内容を少しだけ記してみる。

「前略・・・書かれた言葉(文字)に何か教えてもらおうと質問しても、何も答えてくれない。
それにひとたび書物にされると、、それを理解する人のところであろうと、
おかまいなしに、点々とめぐり歩く・・・後略」
更にソクラテスに対する
「書かれた言葉とは物を知っている人が語る、生命を持ち、魂を持った影に過ぎないのか?」との問いに
に「そうだ」と語らせている。
文字とは、発明された当時はまさにニューメディアであり
プラトンはそのニューメディアに真っ向から批判的であったというわけだ。
そしてここでの「文字」をそのまま「インターネット」と書き換えても意味は充分重なる。

今当たり前のごとく考えると
プラトンさんのこの批判は間違っているよ、と言わざるを得ない。
そして
彼のこの考えも「文字」という記録するニューメディアがあってからこそ
現代の私たちにも伝わっているわけだからこそ。
さらにさらに
ラファエロが描いた絵というニューメディアがあるからこそ
プラトンさんはよりリアルにその存在を現代に残していることは間違いない。

ということで、ネオフォビア(新規恐怖)。
ネットがSNSが社会に害を及ぼすのではない、
害があるとしたら
その利用の仕方、利用する人の環境、
メディアの周辺事情によるところが大きいという事はわかる、だよね。

今回の一言:
中学生の頃、英語の単語を覚えるのに
一番の方法は
赤尾の豆単を1ページ目から覚えて、片っ端から食っちまう事だ
と教えられた。
私は少食だったのだろう、
abandonのページまでしか食べられなかった。













198「映画:天使の分け前・スコッチウイスキー シングルモルト」

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映画:天使の分け前・スコッチウイスキー シングルモルト
http://tenshi-wakemae.jp/

GW、中日に結婚式があり(私のではない、会社の人間のだ)
遠出ができずに
映画三昧。
で、出会った素敵な映画がこれ。

スコットランドの映画だが
後味の良い、品のある映画だった。
スコッチを樽に詰めて熟される間に、
年間約2%蒸発してしまうことを、
現地では「天使の分け前」と言うそうで
まったくしゃれている。
ストーリーはそのような言い回しに絡んで
盗みを働く青年の行動を中心に展開する。
実はその中には
イギリス(UK)が内包する地域的というか意識の課題、
スコットランド問題
・・・事実、物語の舞台スコットランドでは、近年独立の有無を決定する国民投票が予定されていると聞く・・・
や、貧富の問題、若者の就業の問題などなど
実は深く深く色々なことを取り上げている。
のにもかかわらず、そして盗みの物語であるにもかかわらず
最初にも書いたように
後味の良い、品のある映画だ!

ところで
私自身、シングルモルトは好きで
この分野の権威である
土屋守氏の著作は何冊か読んで
少しだけ楽しんでいる。
http://scotchclub.org/index.php/category/swrc/president
ここにも紹介されている本で
「スコッチ三昧」は特におすすめです。
http://www.amazon.co.jp/%E3%82%B9%E3%82%B3%E3%83%83%E3%83%81%E4%B8%89%E6%98%A7-%E6%96%B0%E6%BD%AE%E9%81%B8%E6%9B%B8-%E5%9C%9F%E5%B1%8B-%E5%AE%88/dp/4106005905

また
お得意、椎名誠の著作の中にも
スコッチを扱った作品が多く
「ぶっかけめしの午後」
には
シーナさんが現地を訪れ
面白おかしく書かれている、逸品です。
http://www.amazon.co.jp/%E3%81%B6%E3%81%A3%E3%81%8B%E3%81%91%E3%82%81%E3%81%97%E3%81%AE%E5%8D%88%E5%BE%8C-%E6%96%87%E6%98%A5%E6%96%87%E5%BA%AB-%E6%A4%8E%E5%90%8D-%E8%AA%A0/dp/4167334259/ref=sr_1_1?s=books&ie=UTF8&qid=1367893724&sr=1-1&keywords=%E6%A4%8E%E5%90%8D%E8%AA%A0%E3%80%80%E3%81%B6%E3%81%A3%E3%81%8B%E3%81%91%E3%82%81%E3%81%97%E3%81%AE%E5%8D%88%E5%BE%8C

この本にも書かれているが
シーナさんがよく言及していて、なるほど、うらやましいと思う事に
スコッチ蒸留所が存在する地域の川では
幅500メートル(だったか)以内には、水を守るために
農作地(すら)を設けてはいけない、という法律があり
順守されているということだ。

ただ
少し残念なのは
近年こうした個性的な蒸留所が
日本の大手酒造メーカーによって買収されていることで
どうにもしっくりこない。

と、今回は何だか
スコッチの話になっちまった・・・。

今回の一言:
オキシドールの匂いのするスコッチ(本当)ボウモア(スコットランド、アイラ島)を、
トワイスアップで飲むのが私のお気に入り。

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197「灯台下暗し(とうだいもとくらし)、秋吉敏子(龝吉 敏子)その2」

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灯台下暗し(とうだいもとくらし)、秋吉敏子(龝吉 敏子)その2

一昨日、秋吉敏子の事書いたけれど
なんと
当方で秋吉さんのインタビューを行うという事を今日聞いた。
しかも今日。
知らなかったとは言いながら、素晴らしいことではないですか!
で、ついでに確かめたところ
ミュージック・エアのインタビュー番組「MAヘッドライン」での
最近のラインナップは
キャンディー・ダルファー、渡辺香津美、木村大、ロイ・エアーズ
などなどなんだと。
http://www.musicair.co.jp/special2/index.php?id=635
宣伝になっちまった、許されよ。
でもさあ、仲間たちよ、なかなかやるじゃないか、良いラインナップだよ、
がんばっているんだね。

で、さらに灯台下暗しなんだが
先日のコラムン書いてすぐに、敬愛する知人から
今日、横浜野毛の「ちぐさ」で
「開運橋ジョニー照井さんを囲む会&金本麻里ミニライブ」
が開催されるというお知らせが来た。
穐吉・タバキンに認められた金本麻里のミニライブと、
東北の秋吉さんのツアーの関係者
開運橋ジョニーの照井さんを囲む会だそうだ。
どうにか行きたいと思っている。
http://noge-chigusa.com/

今回はこんなところで。

That's無学
高校生まで
灯台下暗し(とうだいもとくらし)は
東大元暗し、で
東京大学というところは元は暗かったんだ、と嫌なところだと思っていた、本当。
これが
当時受験先、進学先を決めるときに、東大を避けた理由だ、これは嘘。

今回の一言:
本文とは関係ないが、
ニュースで知った、
ユーミンが叙勲ですと・・・
昔、大橋巨泉の番組で「こんな物いらない」というのがあった。
真っ先に「こんな物いらない:勲章」
という事で取り上げていたことを思い出した。
全く同感だ。







プロフィール

ビバップ犬

CS音楽専門チャンネル、ミュージック・エア(スカパーch.271/スカパーe2 ch.326/全国のケーブルTVで放送中)を立ち上げた張本犬。音楽は主にジャズが好きでドラムも叩ける、と自負する、ゴールデンレトリーバー。オヤジ世代の代表として、上質な音楽を紹介します。

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