曜変天目・静嘉堂文庫美術館

先週末のご報告です。

あいかわらず
目が回るような状況の中
(これではいかん!これではいかん!!
大震災2年というのに、被災された方々のことををもうと
そのご苦労のことを思えば私なんかがなんのその!
落ち着かなければ、落ち着かなければ・・・・)
と、どうしたら心落ち着くのかと思いを巡らせてたところ
そうだ!
静嘉堂であの「曜変天目」が公開されていることを思い出した。
前々から一度は見なければ見たい、見てみたい、この目で、
と思い憧れていた作品が公開されていることを失念していた。
曜変天目とは何かというと
素人の私が書くのははばかれるが
簡潔に書くと
中国南宋時代に焼かれた茶碗で
碗の表面に焼の時に偶然できた斑紋が
見る角度によって虹色に変わり
その様子がまるで碗の中に宇宙を見るかのような
神秘的な世界観を醸し出してくれる国宝。
現存する天目は現在世界に三碗しかなく
いずれも日本でしかも国宝。
http://www.seikado.or.jp/010100.html

いやあ、
焼き物はわからないのですが
わからない不徳の私にであっても
この作品は存在感、
その碗の中に存在する小宇宙が
存在しているんだと語りかけてくれているようだった。
その力が、パワーが少々疲れ気味の心をどんなに癒してくれたことか。

今回の展示は「茶道具の美」と題して
岩崎家(そう、静嘉堂はあの三菱財閥岩崎家の美術館)親子二代の収集した
天下の茶道具を一堂に会して展示している。
http://www.seikado.or.jp/

曜変天目、さらに
「油滴天目」
この存在は知らなかったが
こちらもまた甲乙つけがたい、つけないか、
素晴らしい茶碗で、曜変より少し大きめで
名前の由来は油の滴が水面に散ったような斑紋が碗の内外に表れているところからだと。
こちらは美しい、本当、言葉がなくなるほど美しい。
さらに展示では
茶入れ「大名物 唐物茄子茶入 付藻茄子」
〔おおめいぶつ からものなすちゃいれ つくもなす、読むそうだ〕
これまた
驚くなかれ
ほんの小さな茄子型の茶入れだが
信長、秀吉、家康と代々の天下人の手に渡り
かれらが実際に手にして茶の席で使用した、愛でた茶器が
そこに存在しているんだ。
別に美とかそれがなんなのかほとんどわからなかった、感じなかったが
間違いなく歴代の天下人うぃ魅了した力が備わっていることは
間違いないのだろう、と平凡人(私のこと)単純に思ってしまうのでありました。

三月二四日まで開催されている。
美術館賞はもとより
今はやりの書き方をすると
間違いなくパワースポットであることは請け負います。
がんばれニッポン!
復興がんばっぺ、
一つのありかたかな、と。


今回の一言:
創始者:岩崎彌太郎、
二代目:彌之助
そして三代目、静嘉堂を実質拡充させた小彌太
写真を見るとよくわかる。
我と勢いが薄れる代わりに
品が厚くなる、ように感じるのは思い込みか。

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