五輪に便乗?

今朝の朝日新聞にJOCが五輪便乗商法を厳しく規制するという記事があった。
中にはスーパーの売り場で「やったぞ!東京」と書いただけの看板に
NGを突き付けている、という事例を読んでいきすぎじゃないかとも思った。
同じ日の天野祐吉のコラムに
「・・・地球村の運動会を若い人たちが楽しむのは大いに結構だが、
いいトシした大人が、やれ経済効果がどうの株がどうのと、
カネの話ばかりに夢中になっているのは野暮だし、みっともない」
この意見もどうかなと思った。
五輪効果で経済が活発になるというのは
まあ、どちらかというと来た方がよいのではないかと思っていた私
・・・勘違いしないでね、五輪は素晴らしい祭典だと当然思っている。
でもその場所が東京かどうかという部分で、どちらかというとと思っているという事・・・
にはもっとも重要なポイントと考える。


勿論「タダ乗り」はよくないが
「便乗」っていうことは要するに社会現象をビジネスに取り込むという事であり
それはマーケティングの原点ではないのかな。
「野暮は嫌だよ」といえば聞こえは良いが、生きるという事はかっこ悪い事なんだよ、キリギリス君、
じゃなかった、天野さん。

経済効果、五輪特需・・・
リニア中央新幹線開業を東京五輪に間に合わせる、
成田と羽田を直接結ぶ新鉄道などなど
色々な構想が現実味を帯びて語られてきている。
また、前回の時の反省で、日本橋の上を通る首都高速を地下化し、
お江戸日本橋の風景を復活させる、
これは本当に現実化してほしい。

放送、音楽の世界では・・・
オリンピック放送と言えば放送権料。
日本の放送関係がIOCに支払った放送権料は
10年バンクーバー、12年ロンドンの冬夏で325億円
14年ソチ、16年リオで360億円
どんどん上がっている。
NHKのソチ・オリンピック放送のテーマ曲を「コブクロ」が担当するとも同日発表された。
・・・・??
ここで疑問が頭をもたげてきた。
NHKは放送権料を払ったいるのでオリンピックを表明する、表記するのは当然OKだが
その放送のテーマ曲になった場合はどうなんだろう。
コブクロ自体、レーベルがその曲が入っているCDに「NHKソチ・オリンピック放送テーマ応援ソング」
と表記できるのだろうか?
仮に表記できなくとも、NHKの放送では「放送テーマ曲、コブクロの000」と連呼されるわけで
そのCDが市場で売られるわけで、これって便乗商法でしょ?
いけないの?うーーむ、これって難しい。
更に
例えばマクドナルドが公式スポンサーになって、そのCMで誰かの曲を使ったとしよう。
そのCMの中で「マクドナルドはオリンピックを応援します」とナレーションが入り
「歌@@」と表記され、何度も何度もメディアで流れるわけだよね。
これが便乗と言わずして、何が便乗なんだ?
良いじゃありませんか。

That's学:
五輪五輪と書いていて
オリンピックを五輪という日本語で表現したのは凄いことだなと感心したので調べてみたところ・・・
戦前、読売新聞の記者だった川本信正(1907~96年)の発案だったことが分かった。
オリンピック報道に携わり、
他には
32年のロサンゼルス五輪陸上男子の吉岡隆徳選手を「暁の超特急」と名付けたり
戦後は日本オリンピック委員会(JOC)委員も務めた、とのこと。


今回の一言:
タダ乗りは良くないこと、便乗は経済効果という良いことをもたらす。
野暮は大いに結構、粋だけでは生きていけない。