アナログレコード製造現場

先日
アナログレコードの製造現場に見学に行ってきました。
改めて新鮮というか懐かしいというか
今回はその模様を簡単に紹介。

まず
驚くべき、アナログレコードを製造できる工場は
日本というより
もはやアジアではここでしかない。
それが、鶴見にある「東洋化成:末広工場」
http://www.toyokasei.co.jp/

まずは
ここに持ち込まれた音源のマスターの音をここで微調整。
アナログとは正に音信号を溝に切り込むものなので
曲自体の音程の高低、音量の強弱で
その溝から外れてしまうなどという事態も起こりかねないし
また、盤の内側、外側でも微妙に違いがあり
そうした調整が必要となる。
20130921_105752

微調整された音源をこの機械、まさに溝を掘るこの「カッティングマシン」で
・・・ちなみに懐かしい西ドイツ製「ノイマン」
熟練のカッティングマンによりマスター原版にここで溝が掘られる。
20130921_105741

さて
ここで出来上がった原版は、いわゆる凹版であり
この凹版にコーティングをして凸版を作成し
これがやっとプレス原版となる。
そのプレス原版をプレス機に据え付けて
いよいよプレスの開始。
20130921_112718

という事でありまする。

カッティングもスタンプも何から何まで職人技で
何と言っても一番の問題は
それぞれの機械がすでに、というかとっくの昔に製造中止になっていて
これ等のメンテナンスする技術の継承が
もっとも重要であるという事だった。

本当によい見学をさせていただきました。
ありがとうございます。

今回の一言:
ロンドンのエアースタジオでカッティングされた原版を
成田から直接
かつて御殿場にあったプレス工場に
直接持ち込んだことを
思い出した。
走馬灯のように思い出した。